「弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで 1」感想 ソシャゲが青春になる新感覚ラノベ!

ラノベ
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「私と一緒に、神ゲー作りませんか?」

どうも、タナシンです(・∀・)ノ

今回ご紹介するのはこちら!

弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで 1

表紙

発売してから結構経ってしまっているこちらの作品ですが、どうしても紹介したくて記事にすることにしました!
オーバーラップ文庫大賞の金賞を受賞した本作。
当初から書店では平置きされていましたが、私はすぐ手に取ることはしませんでした。
ですが、なんとなく手持ち無沙汰になったある日、この作品を手にしたら、予想以上で、これは紹介するしかない!と思った次第です。


追記

2巻の感想も書きました。
よろしければお読みください。


作品概要

概要

冒頭でお伝えしたとおり、本作は第6回オーバーラップ文庫大賞の金賞を受賞した作品です。
個人的には、これが大賞ではなく金賞?と思いました。
結構レベルが高い作品だと思うのですが……
とはいえ、第6回オーバーラップ文庫大賞は大賞はなかったようですので、最高賞です。

作者は紙木織々(シキオリオリ)氏
紙木氏は新潟出身のようです。
本作も舞台が新潟ですので、おそらく作者が縁の地を利用したのだと思います。
元々紙木氏はゲーム業界で働く社会人のようです。
おそらくその経験を活かして、ソシャゲをテーマに作品を書かれたのだと思います。

ちなみに、作者について本作のインタービュー記事なども各所で出ているようです。
こちらも要チェックです!

独占インタビュー「ラノベの素」 紙木織々先生『弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで』
独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年12月25日にオーバーラップ...

本作は金賞受賞作ということで、帯にもしっかりその旨が記載されています。

表紙帯

そして、他社レーベルの例に漏れず、店舗特典も付いてきます。
アニメイト、とらのあな、メロンブック等々で、かなり力を入れた特典が展開されたようです。
詳細は下記公式HPをご覧ください。

私はかなり出遅れて購入したこともあり、特典はあまり気にせず購入しました。
ですが、たまたま購入したゲーマーズでは、まだ特典が残っていたらしく、SSをゲットしました。

ゲーマーズ特典SS

流石にもう特典を手に入れるのは難しいと思いますが、今後続刊が出るときにも特典が展開されることが予想されますので、皆さん要チェックです!

あらすじ

ここからは公式HPであがっているあらすじをご紹介します。
何はともあれ、まずは以下をご覧ください。

私と一緒に、神ゲー作りませんか? 君と、夢を追う物語。ソシャゲ開発系青春グラフィティ、開幕!

ソーシャルゲームは遊ぶだけじゃない、作るものだ――。ある事情から命薫高校
へと転校してきた白析解は、転校初日に弱小ソシャゲ部の部長・青井七花に出会
う。廃部寸前のその部に所属するのは、ガチャ狂いのプログラマー・黄島文に自
分で描いたイラストの可愛さに失神するイラストレーター・黒羽絵瑠と変人ばか
り!? 元プランナーである解の入部によって部員不足は解決し廃部は免れた――
と思いきや、『他校との対抗戦で結果を出さなければ廃部は覆せない』と生徒会
に通告され――!? 試されるのは今あるソシャゲをより面白くする『運営』の力。
過去に培ったものと新たな仲間と共に、解は最高のソシャゲ作りに挑む!

引用: https://over-lap.co.jp/bunko/bunkotaisho6/socialgame/

ってなわけでですね、なんと本作は高校のソシャゲ部なる部活で、高校生たちがソシャゲを作るお話です!

この設定だけで、本作の異色臭がプンプンします。
異世界も勇者も魔王もいない。
魔法も超能力もずば抜けた科学も存在しない。
とても現実に根付いた、だけど現実にはない設定。
絶妙だと思いませんか?

登場人物

ここからは作中に出てくるキャラクターをご紹介します。

  • 白析解しらせきかい:ソシャゲ部の名門、月ヶ瀬高校から命薫高校へ転校した少年。ソシャゲ部をやめた今でも、ソシャゲの情報収集は欠かさない。
  • 青井七花あおいななか:命薫高校ソシャゲ部の部長。プランナーとしての日は浅く、解に様々なことを教わっていく。絵瑠と幼馴染。
  • 黒羽絵瑠くろばえる:命薫高校ソシャゲ部のイラストレーター。満足のいくイラストを描けると喜びのあまり失神する。
  • 黄島文おうしまあや:命薫高校ソシャゲ部のガチャ狂いのプログラマー。三度の飯よりガチャが好き。ガチャを回すために生きている。
  • 白析美沙子しらせきみさこ:解の姉で小説家。この世で一番大切なのは弟。二番目に小説。書く小説全てに必ず弟が登場するらしい。
  • 久連内茜くれないあかね:月ヶ瀬高校ソシャゲ部の部長。部内全てのプロジェクトを統括している。解にソシャゲ開発・運営のいろはを叩き込み、育てた本人。

主要な登場人物は以上です。
物語も上記のキャラクターが主に登場します。
細かいサブキャラはいるものの、概ね上記キャラクターのみで話は進みます。
その他の登場人物が気になる方は、下記の公式HPを御覧ください。

第6回オーバーラップ文庫大賞受賞作特設サイト
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作品の内容と感想

ここからはめっさネタバレしますので、ご注意ください!
まだ読んでいない方でネタバレ厳禁の方はブラウザバック推奨です!

作品の感想だけ知りたい人は、感想まで跳んでください。

作品の内容

主人公・白析解は東京から新潟の命薫高校に転校をしてきました。
東京で通っていた月ヶ瀬高校のソシャゲ部にプランナーとして所属していた解は、とある事件をきっかけに部活に居場所がなくなり、逃げるように新潟までやってきました。

近所に小説家である姉・美沙子が住んでいるものの、一人暮らしを始める解。
同時に、学校生活が始まります。

学校で解が最初に出会ったのが、ソシャゲ部の部長・青井七花でした。

月ヶ瀬高校での苦い過去から、ソシャゲ部に入るつもりがなかった解でしたが、ある日、生徒会長に詰問されている七花を見つけます。
どうやらソシャゲ部は部員不足と実績不足により、廃部の通達を受けているようでした。

それを目の当たりにした解は、その場の勢いもあり、ソシャゲ部に入部します。
これにより人数の問題は回避されたものの、実績という問題は残りました。
そこで出された課題は、1ヶ月後の定期対抗戦で勝つことでした。
定期対抗戦は各高校のソシャゲ部が1対1で技術力を競うものです。
対戦形式は開発と運営の2種類があり、解たちは運営形式を行うことになります。
運営形式では、開発済みの自分たちのソシャゲの改修やアップデートを行い、その成果で勝敗が決まる試合です。

解と七花は早速対抗戦のためにプランナーとして動き出します。
名ばかり部長である七花は、プランナーとしての仕事をほとんど理解していなかったため、解が教えながら進めることになりました。

しかし、部のメンバーであるイラストレーターの黒羽絵瑠プログラマーの黄島文非協力的でした。
何故か解を嫌う絵瑠。
課金のためにバイトに明け暮れる文。
解達はまずこの2人を攻略する必要がありました。

文に対しては、機転を利かせた解の説得により、協力をこぎつけます。
その際、実は文がとんでもないハイパープログラマーであることが発覚し、予想以上の改修を実施できることがわかりました。
しかし、絵瑠の方は相変わらず非協力的なままでした。
そのため、必要なグラフィックの内、簡単なものは七花が作成することで、対抗戦を迎えます。
不安は残ったものの、文の大量の改修技術により、対抗戦には無事勝利しました。

対抗戦後、絵瑠が何を気に入らなかったのかが発覚します。
それは、七花がプランナーを担当することでした。
七花は入部当時、絵瑠同様イラストレーターを担当していました。
幼馴染である七花と一緒に絵を描くことが大好きでした。
しかし、部のゲームリリース後、七花担当分のイラストが中傷され、七花は描くことを諦めてしまいます。
絵瑠はそれが許せませんでした。
その思いを受け取った解は、絵瑠に七花のイラスト指導を依頼します。
心の奥底ではイラストを描きたいと思っていた七花を後押ししたいという思いもあっての行動でした。
結果、ぎこちないものの、七花と絵瑠のわだかまりは溶け、部が一つになりました。

一つずつ問題を解消していった解ですが、ここで更に大きな問題を突きつけられます。
それは生徒会からでした。
生徒会長が、解が以前いた月ヶ瀬高校でしでかしたことを嗅ぎつけてきたことが理由でした。
解は以前の高校の部活で、内部情報をリークしたという罪がありました。
しかしそれは、ガチャの排出確率を操作していた部内の人間を庇うための行動でした。
その理由を知る由もない生徒会長は、解に対して退部を命じます。
もちろん、七花を筆頭に解の退部を納得する者はいませんでした。
そのため解は一つ決意します。
それは、月ヶ瀬高校に赴き、当時の真相を理解してもらうことでした。

月ヶ瀬高校に着いた解を迎え入れてくれたのは、ソシャゲ部部長・久連内茜でした。
解が口を開くより先に、茜は解に話します。
茜は、解がしでかしたことの真相を全て理解していました。
そして、解の了承が得られれば、その事実を世間に公表し、正式に解に月ヶ瀬高校に戻ってきて欲しいとのことでした。

しかし解はその申し出を断ります。
そして、代わりに一つ依頼をします。
それは、自分の汚名を返上するために、当時リークの対象となったソシャゲ「ガルロ」を改修し、復活させる。それを命薫高校ソシャゲ部にまかせてほしいという内容でした。
茜はそれに対し、2週間後の部内定例までに納得の行く提案を持ってくることを条件に了承しました。

2週間後。
解達は提案のプレゼンのみならず、ゲームのプロトタイプまで仕上げて月ヶ瀬高校に乗り込みます。
そして見事、提案の了承を取り付け、命薫高校ソシャゲ部でその改修作業を請け負うことが決まりました。

そして、命薫高校ソシャゲ部奮闘の結果、ガルロはランキングで上位に返り咲くほどの功績を残し、白析解の汚名は完全に雪がれました
それと同時に、生徒会からの解退部依頼も正式に白紙となりました。

感想

メッチャ青春してます!

ビックリしました。
まさか、ソシャゲ×部活でこんなに青春を描けるとは思いませんでした。
この作者の経験をうまく青春物語に落とし込めているなぁと感じました。

まず、ソシャゲというジャンルを部活にうまく適用できている点がすごいと思います。
ゲーム部などはよく聞く話で、ゲームを作る部活は話として作れそうな気がしますが、この物語はとことんソシャゲに特化しています。
部活としての競技会も、開発と運用の部門に分けるなど、なかなか設定が面白いです。
各高校がタイマン勝負する必要があるというのは、ちょっと現実的ではないような気がしますが……
ここは、例えば評価を点数制にして、全国の高校でランキング付けするとかでも良かったのではないかと思います。
生徒会が設けるハードルも、ランキングで何位以内に入れ!とかなら辻褄合いそうですし。

まぁ、そういった細かい部分で思うところはあったものの、全体としてとてもバランスの良い作品だったと思います。
また、物語の青春感はハンパないなぁと思いました。
この気持ちよさはこの作品ならではだと思います。
欲を言えば、結構うざかった生徒会長とか、主人公の転校きっかけとなった先輩とかがもっと痛い目にあってくれたらスカッとしたなぁと思ったりしました。
これは私の性格が悪いだけですかね? 笑

いずれにしろ、本巻でソシャゲ部として認められた解達が、今後どのような物語を紡ぐのか楽しみです。
表題に「1」と入っているので、2巻以降も刊行されると思いますので、心待ちにしたいと思います!
というか、この作品の感想が遅くなってしまっこともあり、本当は2巻に合わせて記事書こうとか思っていのですが、意外と続刊の刊行が遅いので記事にしてしまった感じです……

作者、早う!

皆さんも、今ならすぐに追いつけるので、気になった方はぜひ読んでくださいね!

まとめ

いかがだったでしょうか?

最近この手の青春ものラノベはあまり読んでいなかったので、個人的にはハマりました。
最近は異世界とか魔法とか勇者とか魔王とか、そういう世界観が多いですからねー。
でも、SAOとか魔法科高校の劣等生とか、現代チックな舞台の作品でも人気作はありますので、現代を世界とした作品にも期待したいものです。
というか、私がブログで紹介しているラノベは、現代が舞台のもの多いですね 笑
意識ししているわけではないのですが……
リゼロとかも読んでますし、別に忌避しているわけではないです。
単に好みの問題です 笑

紹介したいラノベはまだまだありますので、少しずつ紹介していきますね!
最近はいろいろな影響で、サブカルイベントも減っておりますし、それの代わりに少しでもこういう記事を増やせたらと思います!

それでは、今回はこのへんで!
では、また次回(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪

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