「まだ退くときじゃない」
どうも、タナシンです(・∀・)ノ
本日ご紹介するのはこちら
スパイ教室短編集04 NO TIME TO 退
つい先日アニメが終了した本作。
本当は放送中に発売された短編集第4巻ですが、遅ればせながら感想をお伝えしていきます!
今回は大きなミッションを終えた『灯』メンバーが、『鳳』唯一の生き残りであるあの子のために奮闘します。
それではいってみましょう!
ちなみに、本編最新刊の感想は以下の記事で書いておりますので、よろしければお読みください。
短編集の3巻は以下の記事で紹介しておりますので、気になる方はお読みください。
店舗特典
今回も例のごとく店舗特典が付きます。
各ショップの店舗特典は公式HPを確認ください。
私は今回ゲーマーズで購入しました。
ゲーマーズの特典はブックレットです。
実は今回特に購入先にこだわりはなく、いつも通りメロンブックスで購入しようかと思ったのですが、たまたまファンタジアスペシャルパックの在庫を見かけて衝動買いしました。
まぁ、そんなに急いで購入しなければならないほどのものではないですが、以下のようなアクリルスタンド4個セットが有償特典としてついてきます。
サラ、モニカ、アネット、グレーテですね。
アネットのこの笑顔の裏には何が隠されているのか、俺様、気になります!
アニメイトではまだ『ファンタジアスペシャルパック』の在庫があるみたいなので、気になっている方は購入してみてください。
【アニメイト】スパイ教室 短編集04 NO TIME TO 退 ファンタジアスペシャルパック【スタイリッシュアクリルスタンド4個セット付き】
以上、店舗特典でした。
作品の内容と感想
ここからはめっさネタバレしますので、ご注意ください!
まだ読んでいない方でネタバレ厳禁の方はブラウザバック推奨です!
ちなみに、今回は短編集なので、前巻のあらすじはありません。ご了承ください。
作品の内容
ここからは内容の詳細を語ります。ネタバレですので、それでも良い方のみ、以下をクリックして展開して呼んでくださいm(_ _)m
プロローグ
フェンド連邦でのミッションを終えたチーム『灯』。
帰国した彼女たちを待ち受けていたのは、膨大な報告書作成でした。
怪我人も多く、四苦八苦しながら作業をする面々でしたが、一つの疑問が生まれます。
「ランは一体いつ出ていくんだ?」
そう。
『鳳』唯一の生き残りである『浮雲』のランは、ちゃっかり陽炎パレスに居座っていました。
そして、その後の身の振り方決まっていないというなぁなぁな状態。
それにしびれを切らしたクラウスが指示を出します。
『浮雲』のランの新たな就職先を見つけ出せ
こうして、チーム『灯』の新たなミッションが始まります。
Case 養成学校
『鳳』との蜜月の期間を過ごした『灯』のメンバーは、『鳳』メンバーから与えられた課題に対応することになりました。
ヴィンドから課題を出されたリリィとサラは、その指示によりリリィの出身校であるスパイ養成学校に1週間戻ることになりました。
養成学校時代のリリィのことを知らないサラは、リリィに養成学校時代のことを聞きます。
それに対しリリィは
……実は引くほどイジメられてたんですよねぇ、わたし
と暴露します。
その言葉を聞いてある程度覚悟していたサラでしたが、
いやいや!おかしいっすよ、こんなの!!
と叫ばずにはいられないほどのイジメられっぷりでした。
特に、当時から中心となってリリィをイジメていたカーチャを中心としたメンバーは、執拗にリリィとサラをいたぶります。
授業でいたぶられたり、不要な雑用を押し付けられたり……
教官もそれには見てぬふりでした。
それでもリリィたちは耐え抜き、いよいよ最終日を迎えます。
その日、カーチャはリリィを呼び出し、決闘を申し込みます。
リリィはそれを受けます。
開始早々に「参りました」と嘘の降参宣言をしたリリィは、仕込んでいた毒ガスを発動します。
毒を浴びたカーチャは、必死に水場に移動します。
しかしそこは、すでにリリィが罠を仕掛けた空間でした。
リリィはカーチャたちを水場に閉じ込め、毒の充満した空間に捉えることに成功しました。
リリィの復讐はこれだけでは終わらず、名目上優秀な生徒であるカーチャたちを人質にして、教官を脅し、卒業資格の取得に成功します。
これによりリリィたちは、養成学校時代から抱えていたコンプレックスを解消することに成功しました。
Case 他スパイチーム
ファルマから課題を出されたティアとグレーテは、「兄の望みを一つ叶えてほしい」という課題をこなすために、ファルマの兄である『聖樹』のダグウィンの元へ向かいます。
そのダグウィンの望みは
「ーーー余の新しい妹となれ」
というものでした。
ダグウィンは実の妹であるファルマから絶縁され、新しい妹を求めているという変態でした。
グレーテは早々にその要望の実現を諦めましたが、ティアはその願いを叶えるべく、できる限りダグウィンの要望を受け入れます。
しかし、最終的には「帰れ」と言われ、ミッションに失敗します。
失敗したティアでしたが、それだけでは諦めず、本物の妹を理解するために、リアル妹を持つジビアに相談を持ちかけます。
あたしの妹と弟を紹介してやる
ジビアはそう言い、ティアを以前貧困街に暮らしていた窃盗グループの子どもたちのところに案内します。
そこでジビアと子どもたちを見たことで、ティアは再度ダグウィンの課題に立ち向かうことを決めます。
一方その頃、早々にリタイアしたと思っていたグレーテは
……先ほど、わたくしは課題を達成してきました
とあっけなく返します。
グレーテの作戦は『ファルマに変装したグレーテとクラウスの2ショットをダグウィンに見せ、怒り狂って「クラウスの場所を教えろ」と言ってきたダグウィンにクラウスの場所を教える』というものでした。
もともとの課題が、『ダグウィンの望みを一つ叶える』ということを逆手に取った方法でした。
しかしティアはそのような裏技は使わず、真正面から『新しい妹』という望みを叶える方法を取ります。
なぜなら、ティアはダグウィンが妹に求めることを理解したからでした。
それは『自分より先に死なないこと』。
要は、ダグウィンはファルマにスパイになってほしくなかったということでした。
それが、絶縁に繋がったきっかけでもありました。
そして、その望みを理解したティアは、自身がダグウィンの求める妹になれないことを理解しました。
そこで、ジビアに紹介された元貧民街の子どもたちをダグウィンに紹介します。
この子たちを妹のように可愛がるのはダメかしら?
ティアはダグウィンが国を守ってきた理由を、この子どもたちにできないかというものでした。
ダグウィンはその打診を受け入れ、新しい妹たちを歓迎しました。
Case 諜報機関部
フェンド連邦でべアリスを打倒した後、クラウスとエルナはべアリスのリーダー・アメリと行動をともにしていました。
土地勘があることから有用であるものの、監視が必要なアメリを確実に見張るための布陣でした。
しかし、クラウスはミッションのために単独行動をすることが多く、エルナは一人でアメリの監視をする必要がありました。
奇妙な共同生活を送ることになったエルナとアメリは、お互いに警戒しつつもそこそこ上手くやれてきていました。
だからこそ、クラウスはエルナに一つの封筒を渡します。
重要な決断を迫られる局面があったら、これを開封しろ
その後もアメリは特に怪しい動きをしませんでした。
それどころか、少しずつエルナに心を開き、何気ない会話をするようにもなりました。
ときには、べアリスが『鳳』に対してしたことへの懺悔をすることもありました。
その話の中で、アメリはエルナにあることを打ち明けます。
それは、クノーが現場に暗号を残していたかもしれないという情報でした。
重要な内容かもしれないことから、今まで打ち明けられなかったとのことでした。
エルナはその言葉を信じ、アメリとともに現場に向かおうとします。
しかし、実際に行動に移す直前、クラウスからもらった封筒を思い出し、その中身を確認します。
そこには
『アメリはお前を篭絡し、脱走を試みる』
の一言が書かれていました。
それで目を覚ましたエルナは我に返ります。
とっとと戻れなの、この偽善者っ!
エルナはギリギリのところで踏みとどまり、アメリの脱走を阻止しました。
それ以降、エルナとアメリが話すことはなかったものの、エルナは一度受け入れかけたアメリを嫌い切ることができませんでした。
Case スパイとは縁遠い世界
フェンド連邦からの帰国中。
『灯』はとある村に立ち寄りました。
そこの村では近々ランタンフェスタというお祭りが開催されるとのことでした。
せっかくだからということで、この村でわずかばかりの休息を取ることになった『灯』メンバーでしたが、メンバーは全員揃ってというわけにはいきませんでした。
フェンド連邦の件で指名手配されてしまっているモニカは身を隠すしかなく、クラウスとともにメンバーとは別行動をしていました。
モニカ自身も、仲間に迷惑をかけたことを気にし、メンバーの前に姿を表さずにいました。
また、モニカから告白されたリリィも心ここにあらずという様子で、いつも通りとはいきませんでした。
そんな状況を憂いたジビアはリリィにリーダー代理を受け持つことを打診します。
有無を言わさず代理のリーダーとなったジビアは、モニカに対して鬱憤が溜まっているアネットを捕まえてある作戦を開始します。
ランタンフェスタ当日。
サラはモニカの元へ訪れます。
そして、ランタンフェスタへ出かけるよう促します。
ランタンフェスタに訪れたモニカでしたが、そこでジビアとアネットの罠にハマり、拉致されます。
仲間たちの前に連れてこられたモニカは、そこでお仕置きされることを聞かされます。
そのお仕置きというのが
このスペシャルドリンクを飲んだら許してやりますっ!
ということで、アネット特性の極悪なドリンクを飲むことでした。
それも鼻から。
結果、空に浮かべられたランタンとともに
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!
というモニカの声が木霊しました。
NO TIME TO 退
ランの再就職先のアイデア出しが一通り済み、一息つく『灯』メンバー。
そんな中で、ジビアはふと思います。
ーーーあたしらだって、別に転職してもいいんだよなぁ
その一言は、『灯』メンバー全員を無事に引退させることを目標としているサラに刺さる言葉でした。
一方その頃、当事者であるランは引退を考えつつ歩いていました。
すると、見知らぬ男に話しかけられます。
よくよく聞けばその人物は見知らぬ人ではなく、『星霧』というコードネームで陽炎パレスの管理人をしているレイジでした。
レイジは陽炎パレスの管理を手伝う気はないかという勧誘をしてきました。
ランはとりあえず、仮雇用として管理の手伝いをすることにしました。
その頃。
リリィ、グレーテ、ティアはダグウィンの元を訪れていました。
亡くなったファルマの詳細を伝えるためでした。
ファルマのことを聞いたダグウィンは、引退することを宣言します。
もう情熱を保てないということでした。
ある程度予想していた答えでしたが、ダグウィンはそれに1つ条件を加えました。
それが『クラウスと決闘すること』でした。
決闘になることを承諾しているクラウスではあったものの、大怪我を負っているクラウスを送り出すことに抵抗を覚える『灯』メンバー。
しかしサラの
これを機に皆で真剣に考えてみませんか?スパイが引退するということを
という言葉を聞き、引退試合を受け入れることにします。
そしてその姿をランにも見せるために、クラウスのもとへ駆けつける者とランを探しに行く者に分かれて行動を開始します。
決闘は最初、ダグウィンが有利に進んでいました。
怪我を負っての戦いでは、さすがのクラウスも危ういかと思われた頃、本気を出したクラウスにより、あっという間に形成が逆転し、クラウスが圧倒します。
追い詰められたダグウィンがクラウスに投げかけます。
「妹はっ!なぜ命を落とさなければならなかったのだ!?」
と。
この言葉に反応したのはリリィでした。
先生なら!なんかスッゴイ察知能力で、これくらい想定できなかったんですか!?
リリィの声に反応し、ジビア、エルナ、ティアも加勢し、ダグウィンと併せて5対1の構図になります。
しかし、これに待ったをかけたのグレーテでした。
これ以上、ボスを糾弾するのは違うでしょう……っ!
加えて、アネットもグレーテに加勢し、5対3の構図になります。
そんな大乱闘を眺めていたモニカとサラは、感情的になることはなかったものの、自身たちが抱える悲しみを晴らすために、ダグウィンたちに加勢し始めました。
一人、また一人と倒れていき、結局最後に残ったのはクラウスとダグウィンだけでした。
勝敗は決したように見えましたが、ダグウィンはあがきます。
しかし、そのダグウィンを止めたは、ランでした。
ーーーもういいでござる
ランは、クラウスとダグウィンの決闘を眺め、ある思いを吐き出したくなりました。
自分を『巓』に加入させてください……!
それは、ダグウィンのチームへの加入打診でした。
結果、ダグウィンも引退は取りやめ、ランをチームに迎えることを決めました。
こうして、『鳳』最後の生き残り・ランの行く先が決まりました。
以上が内容です。
正確には、閑話があるのですが、そこは割愛していますので、詳細は原本を読んで下さいね!
感想
今回はシリアスとコミカルが良い塩梅!
今回の短編集は『鳳』との別れを書ききった回だったと思います。
すでに死亡と結論が出てから、ずいぶん長く話としては引きずられた『鳳』でしたが、彼らが亡くなったあとのあれこれが今回の話でまとまったと思います。
一時期はランが『灯』に加入するのではないかと思ったりしましたが、さすがに『灯』は『灯』のままでしたね。
そして今回、”スパイの引退”というテーマが扱われましたね。
どんなにきつい仕事でも、死ぬまでやるわけではありません。
どこかで辞める時が来ます。
それが卒業なのか引退なのか、別のなにかなのかは人や職種によって異なると思いますが、今回は死と隣合わせの職業の引退という結構重い話をテーマにしたと思っています。
しかし、そんなテーマであったにも関わらず、全体を通して重い雰囲気になっていない今回のお話は、うまい構成だなと思いました。
個人的には、読後は「笑える話が多かったなー」という印象だったのですが、思い返してみるとエルナとアメリの話とか、最後のダグウィンの決闘とか、結構重い話が入っています。
その印象が良い意味で薄くなっているのは、作者の構成の巧さだなと感心しました。
ここからはちょっと印象に残った個々のキャラクターについて軽く感想を書きます。
まずリリィですが、いつも通りと思いつつ、モニカとの件を悩んでいたり、養成学校で無双したりと、かなりキャラクターとして幅が広くなっていると思います。
正直、陽気な方向にもシリアスな方向にも振りやすいリリィは、作中でかなり使いやすいキャラなのでは?と思っています。
良い成長ですね!
ジビアは姉御キャラが定着していますね。
相変わらずなアネットの扱いにも慣れてきましたし、リリィの代わりにチームを引っ張ろうという責任感も出てきました。
子どもたちの面倒を見るという姿も見えており、まさに姉御!という感じですよね。
エルナは、今回明かされた話で、精神的な成長を遂げたことが伺えた気がします。
心を許してしまいそうになりつつも踏みとどまり、だからといって、やはり憎みきれず……
そんな複雑な感情を抱えたからこそ、エルナにしか見えない景色が出てきているような気がします。
この成長が、今後単独ミッションの中で明かされそうな気がするので、本編の続きが気になりますね!
と、こんな感じでしょうか。
その他にも、意外とティアは成長が見えないなーとか、グレーテ出番少なかったなーとか、アネットは変わらねーなーとか、モニカは立ち位置ふわふわしてきたなーとかありますが、全部書いたらキリがないのでこのあたりにしようと思います。
それくらい書きたことが湧いてくる本巻、オススメですよ!
というわけで、今回も大満足な一冊でした。
以上、感想でした!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回、プライベートや仕事でいろいろあって、感想が遅くなってしまいました。
読了自体は結構前にしていたので、本当に執筆時間が取れなかっただけなのですが……
それはさておき、この短編集をもって、『鳳』がきっかけで描かれることになったフェンド連邦編は完全完結したと思います。
次の本編の新章が気になりますね!
アニメも7月に2期が決まりましたし、まだまだ広がりを見せるスパイ教室に目が離せません。
もちろん、本ブログでも引き続き応援してきますので、お付き合いいただければと思います!
それでは、今回はこのへんで!
では、また次回(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪
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