「だから、僕は思わず呟いたんだ。ーーー美しいな、と」
どうも、タナシンです(・∀・)ノ
本日ご紹介するのはこちら
スパイ教室02
です。
富士見ファンタジア文庫大賞を受賞した本作。
本ブログでも1巻発売当初から取り上げている作品です。
今回、少し遅くなってしまいましたが、その2巻を紹介していきます!
追記
3巻の感想も書きました。
よろしければお読みください。
店舗特典
本巻も前巻に引き続き、各アニメショップで店舗特典が展開されています。
アニメイト、ゲーマーズ、とらのあな、メロンブックス等々です。
詳細は公式HPに記載されていますので、まだ手に入れていない方は参考にしてください。
私は今回メロンブックスで購入しました。
メロンブックスはブックカバーが付いてきました。
こちらのブックカバーは裏面がSSになっています。
私はこれが欲しかったので、メロンブックスにしました。
また、メロンブックスでは有償特典のタペストリー付きもあります。
私は店舗で購入する際に、在庫があることは確認したのですが、あえて有償特典なしで購入しました。
タペストリーって、どんどん家に溜まっていっちゃうんですよね……
もう置き場がないので断念しました 笑
興味のある方は探してみてはいかがでしょうか?
前巻までのあらすじ
前巻までと言いつつ、1巻しか出ていないので、詳細はこのブログの以下の記事を読んでいただくのが早いです 笑
とはいえ、ザザッとお伝えしますね。
凄腕のスパイチーム・焔の一員である世界最強のスパイ・クラウスは、自身のチームである焔が失敗した不可能任務にリーダーとして挑むべく、スパイ養成学校から8人の少女たちを選抜します。
「灯」と名付けられたクラウスの新チームは、「焔」が失敗したミッションに挑みます。
そのミッションの最大の敵は、クラウスの師匠であり、「焔」のメンバーであったギートでした。
しかしクラウス達一行は、力を合わせることでギートを撃破し、ミッションの目的である生物兵器の確保に成功しました。
作品の内容と感想
ここからはめっさネタバレしますので、ご注意ください!
まだ読んでいない方でネタバレ厳禁の方はブラウザバック推奨です!
感想だけ知りたいという人は、感想まで跳んでくださいm(_ _)m
作品の内容
今回はタイトルからわかるように、完全に愛娘・グレーテのお話です。
グレーテは灯のメンバーの一人で、変装を得意とする18歳の少女です。
ちなみに、本巻ではグレーテはクラウスにべた惚れしています。
即席チームとして結成された灯でしたが、先の不可能任務を達成したこともあり、正式に焔の後釜チームとして運用されることが決まりました。
しかし、不可能任務を担当してきた焔の仕事を引き継ぐのは、今の灯メンバーにとっては荷が勝ちすぎていました。
それを理解していたクラウスは、灯に与えられる任務を一人でこなすという無茶をしていました。
それに対し、不満を抱きつつも、どうすることもできないメンバーたちは歯がゆさを抱いていました。
そんなある日、クラウスのところに新しい任務がやってきます。
その任務は、政治家ウーヴェを狙う国外の暗殺者「屍」を殺すことでした。
この任務はクラウス一人で対応することが難しく、仕方なくクラウスはメンバーを引き連れることにします。
「四人のメンバーを選抜する」
それがクラウスの決定でした。
クラウスが四人を選抜することを宣言した直後、クラウスは4人のメンバーに外出準備を命じました。
その4人は
- 愛娘・グレーテ(情報班)
- 花園・リリィ(実行班)
- 百鬼・ジビア(実行班)
- 草原・サラ(特殊班)
しかしこの4名は、お世辞にも選抜されるべくメンバーといえる面々ではなく、むしろ下から選ばれた4人と言っても過言ではないメンバーでした。
選ばれた各人もそれを感じていました、当人たちは選ばれたことに奮起し、任務完遂に意気込みました。
4人のうちサラ以外の3名は、ウーヴェの屋敷にメイドとして侵入し、サラとクラウスが外部から支援することになりました。
メイドとして侵入した3人は、ウーヴェ家の使用人であるオリヴィアに指示されながらも、まずはウーヴェの信頼を得るために使用人として労働に勤しみます。
途中、ウーヴェが孤児院への寄付に力を入れていることを知ったジビアは、自身が孤児院出身であることもあり、より一層ウーヴェの護衛に力を入れます。
信頼を得るまでには紆余曲折ありながらも、3人は認められつつあり、つつがなくメイド業をこなしていきます。
しかし平和なメイド業はある来訪者によって壊されます。
ついに暗殺者が現れたのです。
2度の襲撃を退け、なんとかウーヴェの命を守っていたメンバーたち。
そして、そのさなかで気がついたことがありました。
それは、
オリヴィアは屍の協力者である
ということでした。
オリヴィアが敵側の人間であると察知したグレーテ達でしたが、それは同様にオリヴィア側にも自分たちの正体がバレたことを意味します。
身元がバレたオリヴィアの判断は早く、グレーテ達が密談中の部屋に手榴弾を投げ込みました。
手榴弾で爆撃したオリヴィアは、その成果を確認することすらせずに逃走します。
オリヴィアはグレーテ達の後ろにいるのがクラウスだとわかっていました。
そして、自身の師匠である屍・ローランドが唯一対等だと認めたスパイがクラウスであることも知っていました。
それ故に、オリヴィアはクラウスと争うことを避けるために、逃走を優先させました。
しかし、グレーテ達も負けておらず、リリィとジビアがオリヴィアを追います。
なんとか追いつきオリヴィアと戦闘になるリリィとジビア。
しかしオリヴィアの方が一枚上手で、勝つことができませんでした。
結果、リリィ達は死んだふりをすることにしました。
リリィ達を殺したと思ったオリヴィアは、追手にクラウスがいないことに違和感を覚え、クラウスが今回のメンバーにいないことを悟りました。
実際にその予想は当たっていました。
実は、クラウス自身は選抜した他の4名を連れて、屍・ローランドの捕獲に向かっていました。
つまり、ウーヴェ家に潜入したメンバー4人は、選抜から漏れたメンバーであり、屍の協力者であるオリヴィアを捕獲するメンバーでした。
そうと理解したオリヴィアは、早速屋敷に戻ってグレーテを殺すことにしました。
そして屋敷に戻ると、そこにはそれを待っていたかのようにグレーテがただずんでいました。
グレーテはオリヴィアを迎え撃ちます。
しかし上手であるオリヴィアに正面からぶつかって勝つのは、グレーテには難しい状況でした。
この不利な状況を覆したのは、かねてからグレーテが仕込んでいた仕掛けでした。
過去に2度、暗殺者に扮してウーヴェを襲っていたグレーテは、ウーヴェがグレーテを狙う弾丸を利用し、オリヴィアに一矢報います。
いよいよオリヴィアを追い詰めたと思ったグレーテですが、そんなオリヴィアが声高らか叫びます。
「よかったわ。ローランド、すぐそこまで来てくれたみたい。嬉しいっ」
それはグレーテにとって絶望的な事実でした。
敵の増援が来るからという単純な話ではなく、屍であるローランドが来るということは、それに対峙しているはずのクラウス達が敗北したということを意味します。
絶望を感じつつも、自身を奮い立たせ、なんとかその場に立つグレーテ。
高らかに笑い、勝ちを確信しているオリヴィア。
その二人の間に、突如一つの巨大なスーツケースが降ってきました。
「憐れな奴だな」
スーツケースとともにそんな言葉を降らしてきた人物が2人の間に立ちます。
それはまごうことなくクラウスでした。
オリヴィアは半乱狂になり、「ローランド、どこっ!どこにーー」と叫びます。
それに対してクラウスは、淡々と応えます。
「眼の前にいるだろう?多少、四角くなっているがな」
それは、目の前のスーツケースにローランドが詰まっていることを意味する言葉でした。
ローランドから互角と聞かされていたオリヴィアにとって、それは信じられない事実でした。
しかし、そんなオリヴィアにクラウスは更に追い打ちを掛けます。
「弱すぎる」
「お前では、僕たちの敵にさえなれないよ」
こうして、クラウス達はウーヴェを狙う暗殺者・屍とその弟子を確保することに成功しました。
感想
良かった!
実は、前巻では割と指摘をさせていただいた本作なのですが、今巻は読後の満足感は非常に高かったです。
グレーテがクラウスラブになる過程は唐突感はあるものの、そこはラノベなので良いかと思います。
今回はかなりグレーテという人物が掘り下げられ、クラウスの右腕として成長する兆しが見えてきたと思います。
そういった点で、とても人物が書けていた部分が良かったと思います。
もう一人掘り下げられた人物として、ジビアがいます。
孤児院出身というバックグラウンドと、それに対して前向きに突き進む感じがジビアのキャラクターにとても合っていました。
この子のサバサバした感じはとても好感を持てました。
ウーヴェが初め、ちょっと嫌味な人物として出てきたにもかかわらず、最終的には微笑ましいキャラに見えたのは、ジビアとの掛け合いがあったからこそだと思います。
ウーヴェとジビアは意気投合したようですので、この関係は後々の物語で生きてくれると嬉しいなぁと思います。
しかし、なんと言っても今巻の一番の見どころは、序盤で出てきた選抜に関するミスリードです。
ウーヴェ家に送られた面々は、実は選抜された側ではなく、選抜から漏れた側だったというのは、予想できる流れとしても非常に上手い作りだと思いました。
そして、その選抜から漏れたメンバーを導く人間として、グレーテを成長させるというのは、物語としてよくできていると思います。
おそらく、今巻でうまく話がまとまったのは、主要キャラが減ったからだと思います。
やはり、ヒロイン8人同時に描くのは難しいですよね。
今回はメインがグレーテ、サブでジビアという軸で描かれていたと思います。
リリィとサラはメンバーであるものの、結構オマケ的な扱いでした。
ですが、これくらいの人数のほうがちゃんとキャラクターを描けるのではないかと思います。
今回は非選抜組のお話でしたが、ぜひとも選抜組側の話も読んでみたいですね。
Side by クラウスみたいな。
特に、エピローグ以降で選抜メンバー側の話が出てきており、時間はそちらのメンバーが活躍する話になりそうです。
これは掛け値なしに楽しみです。
個人的にはこの2巻で作品の質を高めてきたなと感じているので、3巻以降も楽しみにしたいと思います!
まとめ
いかがだったでしょうか?
先の感想にも書きましたが、今巻はとても良かったと思います。
前巻もそれなりに楽しみましたが、結構粗さがあったと思います。
もちろん、デビュー作ですので、粗さがあるのは仕方ないと思いますが、それでもどこまで盛り返せるのかは気になっていました。
最悪の場合、更に質を下げてしまうのではないかと思ったのですが、良い意味で予想を裏切ってくれたのがこの2巻でした。
悪いことは言いません、読めばわかる!
ぜひ読んでみてください。
次巻以降も楽しみにしていきましょうね!
それでは、今回はこのへんで!
では、また次回(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪
コメント
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