「スパイ教室04」感想 シリーズ最大の強敵に挑む灯の活躍に手に汗握る!

ラノベ
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どうも、タナシンです(・∀・)ノ

本日ご紹介するのはこちら

スパイ教室04《夢語》のティア

表紙

発売当日に購入したのですが、ちょっと諸々の事情で記事にするのが遅くなってしまいましたが、しっかり内容をお伝えしていきますよ!

ちなみに、前巻の感想は以下で紹介しておりますので、よろしければお読みください。

但し、本巻の内容は2巻も読んでおいたほうがわかりやすい内容ですので、思い出せない方は以下の記事もおすすめです。


追記

5巻の感想も書きました。
よろしければお読みください。


特典

今回はなんと特装版が発売されました。

この特装版には、描き下ろし小説と設定集が盛り込まれた小冊子が付いてきます。
表紙は以下のような感じのものです。

中身は以下のような各キャラクターの設定が載っています。

描き下ろし小説も面白いので、特装版おすすめです!

また、本巻も前巻に引き続き、各アニメショップで店舗特典が展開されています。
アニメイト、ゲーマーズ、とらのあな、メロンブックス等々です。
詳細は公式HPに記載されていますので、まだ手に入れていない方は参考にしてください。

アクセスいただいたサイトはメンテナンス中です
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私は前巻に引き続き、メロンブックスで購入しました。
メロンブックスはSS付きのブックカバーが特典です。

また、メロンブックスでは前巻に引き続き有償特典のタペストリーがあります。
今回も購入してみました。

メロンブックス特典タペストリー

ゲーマーズやアニメイトの特典も、まだまだ手に入りそうですので、まだ購入していない人は急いでください!

前巻までのあらすじ

今回は2,3巻の内容の続きとなっています。
本巻単体で楽しめないことはないですが、2,3巻の内容をしっかり覚えていたほうがより楽しめます。
詳細は過去記事を読んでいただきたいのですが、3巻の内容についてざっと紹介します。

ガルガド帝国のスパイ・潭水ことローランドを捕えた灯の選抜チームのティアたち。
クラウスと別れたティアたちは、つかの間のバカンスを楽しんでいましたが、突如彼女たちの前にアネットの母・マティルダが現れます。

マティルダはスパイ業をやっていますが、その能力は高くなく、追われる身となっていました。
その折にティアたちと出会い、「アネットを連れて帰りたい」言い出します。
ティアたちは迷いながらも、マティルダの逃亡を助けることにします。

しかしか弱いマティルダは仮の姿で、ティアたちを逃亡に利用する狡猾な女でした。
ティアはそれに騙されて逃亡を手助けしてしまいますが、いち早く彼女の本性に気がついたのは、実の娘であるアネットでした。
その結果、アネットの知略によりマティルダを嵌め、暗殺することに成功します。

しかしその暗殺はアネットの独断で行われたものであり、ティア自身は自らの失敗を引きずることになりました。

ここまでが3巻の内容です。

作品の内容と感想

ここからはめっさネタバレしますので、ご注意ください!
まだ読んでいない方でネタバレ厳禁の方はブラウザバック推奨です!

作品の内容

ここからは内容の詳細を語ります。ネタバレですので、それでも良い方のみ、以下をクリックして展開して呼んでくださいm(_ _)m

今回はサブタイトルにあるように、メインはティアです。
前巻でもティア視点は多かったですが、今回は視点だけでなく物語の中心がティアになります。

グレーテ(引用:http://fantasiataisho-sp.com/spy/

灯メンバーは、ムザイア合衆国の大都市・ミータリオで開催されるトルファ経済会議を狙って潜伏しているガルガド帝国のスパイ・紫蟻を捕えるミッションを任されます。
強敵を前に灯一同は総力戦で迎え撃つ準備をします。
ティアを作戦指揮とし、クラウスも前線に出る前提の布陣を形成します。
しかし、紫蟻の姿を知らないクラウスたちにとって、これでは準備が不十分でした。
そのため、不本意ながらも、紫蟻の正体を知っているローランドを引き連れて行くことに決めます。

単独行動のクラウス以外の8人は、2名ずつのチームに分かれ、各々の方法でミータリオに潜入します。
各チームは、陣頭指揮を取るティアとグレーテ以外は、前線に出る者と後方支援に回る者という分担です。

各々が各々の侵入方法で諜報任務をこなしていました。
何人かの要人とも接触できる程度には成功を収めていましたが、その作業が佳境に入ると、各メンバーの前に敵が現れます。
その敵はあまりに強力で、各メンバー全員が窮地に立たされます。
しかし、グレーテが考えたペアがうまくハマり、なんとか敵を撃退します。

強敵との戦いにホッと一息といきたかった彼女たちですが、状況はそれを許してくれませんでした。
なんと、1人でも手こずったレベルの敵が、今度は10人以上で押し寄せてきます。
その事実は彼女たちにとって絶望以外の何ものでもありませんでした。

この状況にティアはテンパってしまいます。
そばでティアをサポートしていたグレーテは、3つに分かれた実働部隊を助けるために駆け出します。
グレーテ曰く、1箇所はクラウスが助けに行く、もう1箇所は自身がクラウスの変装をして敵の動揺を誘う、とのことでした。
しかし、それでも増援を遅れるのは2箇所だけ。
1箇所、サポートできない場所ができる。
仮にティア自身がサポートに行ったとしても、戦闘力のないティアが向かったところで、焼け石に水であることは明らかでした。

ここで、ティアはある決意をします。
それはローランドを自由にするというものでした。
それまで、紫蟻の顔を照合するためだけに連れてきていたローランド。
自由にさせてしまうと何をするかわからないということもあり、ずっと拘束されていたローランドでしたが、ティアは彼に最後の一箇所の支援に行ってもらうことを画策します。

しかし、ローランドを解放したティアが次の瞬間目覚めたところは、敵のスパイ・紫蟻の目の前でした。

ティアはローランドの手によって紫蟻の前に引きずり出されてしまったのでした。
敵の本拠地に引きずり出されたティアですが、彼女は冷静に紫蟻に訪ねます。

ティア
ティア

アナタは半年前この場で—紅炉さんを殺したのよね?

クラウスが所属していたチーム・焔。そのリーダーであった紅炉は、半年前任務で命を落としていました。
ティアはその犯人が紫蟻であり、その現場がここであることを言い当てました。

ティアがその事実を予想できたのは、紫蟻に操られていた手下の情報を得たからでした。
紫蟻に操られていた手下たちは、なぜか黒髪ロングの女が英雄として助けに来てくれるということを妄信的に信じていました。
手下たちが言っていたその英雄像は、完全にティアの姿と一致していました。
その時ティアは、この英雄の姿が、ティアの姿を知る何者かが意図的に流布した姿であることを悟ります。
そして論理的に考えて、それが可能だったのはティアと過去に交流があった紅炉だけでした。

ティア
ティア

(ありがとう、紅炉さん。私をずっと覚えていてくれて—)

そしてティアは、この事実に気がついたとき、ある考えが浮かびました。
紅炉が紫蟻の手下たちに植え付けた話は、そのまま相手をコントロールするための暗示に使えるというものです。
もともと相手の心を掌握するのに長けているティアは、自身のことを英雄と思い込んでいる紫蟻の手下たちを、声だけで暗示し返すことができると考えました。
この機転を働かせ、ティアは紫蟻と均衡を保ちます。
その結果、この場所を嗅ぎつけたクラウスが間に合い、形勢が逆転します。

しかし紫蟻も一筋縄では行かず、自身の手下の中でもよりすぐりの9人を呼び出し、クラウスたちを向かい打ちます。
その強さは今まで手下の比ではなく、クラウスも苦戦します。
その苦戦の理由には、灯の他のメンバーの安否が不安という理由もありました。

そんなクラウスたちのもとに、意外な助っ人が来ます。
それは、敵であったローランドでした。

実はローランドは、ティアに開放された後、ティアの暗示により紫蟻の暗示から開放されていました。
そして、クラウスにこの場所を教えた後、灯の他のメンバーを救助してから、この場所に駆けつけたのでした。

クラウスとローランド。
ティアは胸の中で夢のタッグだと思っていました。
だからこそ、次に目にする光景に衝撃を受けます。

ローランドは微塵も相手にならなかった。

紫蟻の最強の手先9人の前に、ローランドはあっけなくやられました。
3秒も保ちませんでした。
しかしこれは決してローランドが弱いのではなく、9人の手下が強すぎるだけでした。
そして、そんな9人を相手に善戦していたクラウスが異常なだけでした。

この光景を見てティアは絶望します。
自身より遥かに強い助っ人・ローランドが、赤子の手をひねるかのごとくの速度でやられてしまう。
そんな敵相手にクラウス一人でどうにかなるのか、と。

しかし、そんなティアの耳に聞き慣れたあの言葉が木霊します。

クラウス
クラウス

—このお遊びには、いつまで付き合えばいい?

その言葉とともに毒ガスを放ったクラウスは、そのまま一瞬で紫蟻の手下たちを吹き飛ばしました。
そう、クラウスは苦戦していたのではなく、毒ガスを放つタイミングを計っていただけでした。
そして、人を操ることしかできない紫蟻にとって、手下の敗北は自身の敗北を意味していました。

こうして、灯はローランドという犠牲を払いながらも、紅炉の敵である紫蟻を捕縛しました。

以上が、4巻の内容です。

感想

今回は全員大活躍でした!

今回はティア視点のティアの物語ですが、灯メンバーの全員が活躍したお話でした。
全員が活躍するという意味では、1巻以降初になります。

そして、今回一番驚いたのが、作者の成長です!

いや、私がこんなこと言うと上から目線になってしまうのですが、それでも感じずにはいられないのです。
1巻のときは全キャラクターが出てきていたものの、全員の活躍をまんべんなく出せていたかというとそうでもなかったです。
本巻ももちろん濃薄はあるのですが、それでも1巻のときと比べるととてもバランス良く各キャラクターの活躍が描かれています。
これは作者の成長と言えるのではないかと思います。

ただ、もうちょっと勿体つけて表現してもよいだろうという部分はありました。
ローランドがやられるシーンは、もっとギャップを生むために事前の期待度をもっと上げても良かったのではと感じています。
まぁ、ローランドについては、登場当初はかなり強そうなキャラとして出てきて、でも結局クラウスに比べたら弱々でしたって感じだったにもかかわらず、今回結構頼りにされるという点は少し違和感はありました。
いや、正確に読み取れば、ローランドの強さは描写されているとおりで矛盾もないのですが、彼の自信はどこから来ているのかわからないくらい強さに関する描写が少ないです。
正直、口だけの男に見えてしまいます。
ここはちょっと不憫だったなぁと思います。
死ぬ間際にティアがローランドを助けようとする描写がありますが、ローランドの株を上げておかないと、ティアのこの行動に感情移入ができないですし……

あと、ちょっと切なかったのが紅炉さんの死に様ですね。
伝説のスパイであり、最強のスパイチーム・焔のリーダーである紅炉が、案外あっけない死に方をしていたというのはちょっと寂しかったです。
ただ、スパイの死に様という意味では、らしいっちゃらしい気がします。
人生が劇的であるからといって、死に際まで劇的であるとは限らないですしね。

とまぁ細かいところは思うところがありましたが、お話としては非常に面白い内容です。
人を操る能力のある敵との全面戦争。
そして最後は主人公の俺つえー能力で圧倒するという、まさにラノベっぽい展開です。
各キャラクターの活躍もありますしね!
意外と、リリィの出番はあっさりでしたが……
いや、今までのキャラが濃かったから、今回は薄く感じただけか? 笑

なんにしても、スパイ教室はこの4巻で第一部完という感じのようです。
次からは新たなミッションが始まるようなので、首を長くして待ちましょう!

まとめ

いかがだったでしょうか?

個人的に注目度の高い作品なので、今回も楽しく読めてよかったと思っています。
作者のスキルも向上しているようなので、今後の成長も期待できそうです!

あと、コミカライズも始まっています。

こちらはバンバンオリジナル展開が入っているみたいなので、また違ったスパイ教室が楽しめると思いますよ!
おすすめです。

個人的は、どこかで各キャラクター視点のスピンオフとか出てくれても面白なーと思っています。
各メンバーがまだ学生だったときの様子を描いたりする前日譚とかどうでしょうか?
お待ちしております 笑

それでは、今回はこのへんで!
では、また次回(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪


コメント

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