どうも、タナシンです(・∀・)ノ
今回ご紹介するのはこちら!
映画「HELLO WORLD」
です。
今更感のある映画ですが、今回は原作となる小説とIFストーリーである小説も合わせてご紹介しようと思います!
ちなみに、私は原作小説→映画→IFストーリーの順で見ました。
ぶっちゃけ、この順番で見たことが最大のファインプレーだと思ったので、その理由も含めてお伝えしていきます!
「HELLO WORLD」とは
概要
「HELLO WORLD」は劇場3Dアニメーションです。
監督には大ヒットアニメ「ソードアート・オンライン」を担当した伊藤智彦氏、脚本は鬼才の小説家・野崎まど氏、キャラクターデザインは大ヒットアニメ「けいおん」の堀口悠紀子氏といった、非常に豪華なクリエイターが集結して作成された映画です。
ソードアート・オンラインはもう皆さんご存知の大ヒットアニメですね。
その監督の伊藤氏も言わずもがなの安定感です。
伊藤氏が監督ということもあり、「HELLO WORLD」はSAOと近い雰囲気があります。
まだ見ていない方は、ぜひSAOも合わせて見てみてください!
どうやら、huluでも見られるみたいです。無料トライアルとかあるみたいなので、一気見するとお得かもです!
野崎まど氏は個人的に昔からチェックしている作家さんです。
野崎氏のデビュー作である「 [映] アムリタ 」は電撃小説大賞の一部門として新設されたメディアワークス文庫賞の最初の受賞作品です。
私はこのデビュー作で非常に衝撃を受けて以降、度々野崎氏の小説を読んでいます。
大どんでん返しが起こるこの作品は、ぜひ一度読んでいただきたいものです!
ちなみに、「HELLO WORLD」の原作小説は、野崎まど氏が直接執筆していますが、IFストーリーの方は 伊瀬 ネキセ氏が担当しています。
この映画は人物含め3DCGで作成されていますが、その3Dを担当したのは、同じくフル3DCGアニメ映画として大人気となった作品「楽園追放」を担当したグラフィニカです。
私は楽園追放が公開された当初、あまりにも感動しすぎて即Blu-rayを購入したほどでした。
それくらいグラフィニカの映像は素晴らしいです。
また、グラフィニカは「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」でも制作を協力している会社です。
安定ですね。
「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」は以下の記事で紹介しておりますので、興味がある方はどうぞ!
登場人物
作中に登場する主な人物とキャストは以下となっています。
- 堅書直実(CV:北村匠海):作品の主人公。高校1年生
- カタガキナオミ(CV:松坂桃李):10年後の未来から来た堅書直実
- 一行瑠璃(CV:浜辺美波):作品のヒロイン。直実のクラスメイト
- 勘解由小路三鈴(CV:福原遥):図書委員のアイドル
人物相関図は以下ようになっています。
ただ、ここで着目していただきたいのは、ヒロイン・一行瑠璃のキャストです。
浜辺美波さん!
浜辺さんといえば、数々のアニメ・漫画原作の実写版を担当されてる女優さんです。
俳優さんが声優をやることに違和感を覚える方もいらっしゃると思いますが、個人的には浜辺さん好きなので、ちょっと楽しみでした。
ちなみに、浜辺さんが主役を務めた漫画原作映画「賭ケグルイ」は、以下の記事で紹介しているので、興味のある方はどうぞ!
「賭ケグルイ」 では勘解由小路三鈴役の福原遥さんも登場しますので、必見ですよ!
ストーリー
ストーリーについては、映画の公式HPから拝借しましょう。
「お前は今日から三ヶ月後、一行瑠璃と恋人同士になる」
京都に暮らす内気な男子高校生・直実(北村匠海)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(松坂桃李)が突然現れる。
ナオミによれば、同級生の瑠璃(浜辺美波)は直実と結ばれるが、その後事故によって命を落としてしまうと言う。
「頼む、力を貸してくれ。」彼女を救う為、大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、奇妙なバディが誕生する。
しかしその中で直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。
世界がひっくり返る、新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー。
たとえ世界が壊れても、もう一度、君に会いたいー世界がひっくり返る、
新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー。たとえ世界が壊れても、もう一度、君に会いたいーーー
引用:公式HP( https://hello-world-movie.com/intro/index.html )
これだけ見ると時間遡行ものの作品に見えるかと思います。
ですが、この作品はそれにとどまりません!
ここからはネタバレとなってしまいますので、感想の方に移りたいと思います。
「HELLO WORLD」感想
「HELLO WORLD」の感想は、原作小説・映画・IFストーリーの3つがありますが、主に前2つについて記載します。
IFストーリーはメインストーリーで意味深に登場したにも関わらず、本編にあまり絡まなかった勘解由小路三鈴視点のお話なので、考察で触れていきたいと思います。
以下、ガッツリネタバレありますので、ご注意ください。
あらすじ
主人公・堅書直実は引っ込み思案で読書好きな高校1年生です。
ある日、図書館の帰りに、謎の八咫烏に出会い、それを追いかけると10年後の未来から来たという自分自身・カタガキナオミに出会います。
カタガキナオミは一行瑠璃を救うために、10年後の世界からやってきたと言います。
そんな彼の目的は2つ。
- 堅書直実と一行瑠璃を恋人にすること
- 花火大会で雷の被害にあう一行瑠璃を救うこと
そして、カタガキナオミは衝撃的な事実も伝えます。
それは、
「堅書直実の世界は仮想世界である」
ということです。
直実たちが暮らす京都は、国の事業により、その地域の記録を余すことなく記録されています。
その膨大な記録を溜め込む量子記憶装置・ALLTALE(アルタラ)に記録された10年前の世界が、直実のいる世界だと言います。
そして、ナオミは10年後の世界である2027年から、アルタラ内部にアクセスしているのだと言います。
ナオミの世界では、一行瑠璃は雷の被害にあってしまったため、せめて彼女との楽しい記録を作るために、直実の世界にやってきたとのことです。
直実はその話を受け入れ、ナオミの指導の元、瑠璃と恋人になるための行動を開始します。
直実の行動は、いくつかナオミが経験した行動と異なるものでしたが、それでも直実は無事、瑠璃と恋人になります。
そして、ナオミが瑠璃を失った花火大会の日。
世界を変えようとする直実に対して、世界を修正しようとする力が働きますが、直実はナオミから授かった世界に干渉する力「神の手」を使い、なんとか雷の被害から瑠璃を救うことに成功します。
しかし、喜んでいるのもつかの間、瑠璃はナオミによって、直実から奪われてしまいました。
それは、ナオミの本当の目的が、「堅書直実と恋人同士になり、雷の被害を受けたことを理解した状態の一行瑠璃の精神を手に入れること」だったからです。
ナオミ曰く、「『器』と『中身』の同調が必要だった」とのこと。
その目的を達成したナオミは、瑠璃を連れて自身の世界に戻ります。
そして、雷の被害にあい、意識不明のまま目覚めない自分の世界の一行瑠璃に、瑠璃の精神を同調させることで、一行瑠璃を目覚めさせることに成功します。
しかし、当の瑠璃はナオミのことを受け入れられず、拒絶してしまいます。
その頃、直実は、一羽の八咫烏に導かれ、神の手を携えてナオミの世界へ乗り込みます。
ナオミの世界でも、直実は世界の修正力から妨害を受けますが、なんとか瑠璃を確保し、自分の世界に帰ろうと奔走します。
途中、自分の罪を認めたナオミの協力も得ながら、なんとか瑠璃を元の世界に戻すことに成功しますが、直美が元の世界に戻る前に、世界を越えるためのゲートが修正力によって壊されてしまいます。
ナオミ曰く、この世界に堅書直実とカタガキナオミの2人が居るため、メモリが重複し、修正力が働いているとのことでした。
そう結論づけたナオミから、直美へ提案がされます。
「俺を消せ」
ナオミは自分が世界から消えることで、直実たちを消そうとする修正力を止めることを提案しました。
たとえ瑠璃を奪った相手だとしても、数カ月間共に過ごした師匠であるナオミを消すことを、直実は了承しませんでした。
しかし、止まらない修正力の前に直実ができることはなく、ナオミの提案通り実行し、修正力を止め、自らの世界に帰ることを成し遂げました。
直実が目を覚ますと、そこは広場でした。
その真中には、瑠璃がいました。
2人は無事、元の世界に戻ることができたのでした。
ナオミが目を覚ますと、そこは研究室のような白い天井が見えました。
「『器』と『中身』の同調が必要だったんです」
ナオミの目の前には、そう言うイチギョウルリの姿がありました。
考察
あらすじは一部かなり端折りましたが、大切なところは結構ガッツリ書かせていただきました。
このあらすじだけで、感の良い人はわかっているかもしれませんが、このお話は3つの世界が関連しています。
- 堅書直実の世界(2027年の仮想世界)
- カタガキナオミの世界(2037年の仮想世界)
- イチギョウルリの世界(2047年の現実世界?)
この事実はIFストーリーまで見ますと明確にわかります。
1,2の世界はおわかりいただけると思います。
本編の根幹ですので。
3については、最後のシーンでなんとなく予想し、IFストーリーで確信に変わる部分です。
正直、本編の方を読んだり見たりしただけですと、最後のイチギョウルリが出てくるシーンがどの世界か理解し難い部分があります。
はじめ私は、イチギョウルリの世界は2037年で、実は脳死状態にあったのはカタガキナオミでした!ということだと思いました。
ですが、よくよく考えていただくとわかるのですが、カタガキナオミの世界でも、世界の修正力が働きます。
これは、カタガキナオミの世界が仮想世界であることを意味しています。
なので、最後にナオミが目覚めた世界は、ナオミがいた世界より未来の現実世界ということになります。
まぁ、この世界も実は仮想世界ですというオチもあり得るのかもしれませんが、そこは勘ぐりすぎかと思います。
なぜなら、正確には2037年の仮想世界は記録の世界ではなく、脳死状態の堅書直実を治療するための蘇生プログラムの中の世界だからです。
ちなみに、これらの世界観はIFストーリーで明記されています。
本編の方では、直美と瑠璃の甘酸っぱい青春はもちろんのこと、ナオミの純粋な愛が描かれています。
瑠璃を救うために、何百回という失敗実験を繰り返してでも過去に干渉しようとしたナオミは、一途と言わずしてなんと言いましょう!
愛した人のためにひたむきに努力する姿は、手段を間違えてしまっている部分もあるかもしれませんが、美しいと思います。
このように、全てをなげうってでも救いたいと思える人がいるというのは、愛おしいものです。
一方、IFストーリーは勘解由小路三鈴が主人公の物語です。
IFストーリーでは20年後の未来から来たという勘解由小路ミスズと三鈴が協力し、陰ながら直実とナオミと瑠璃をサポートする姿を描いています。
三鈴たちの動きは脳死状態のナオミを救うための行動ですが、ナオミにすら悟られないように行われます。
そのため、度々直実たちの影に映るものの、基本的に物語に直接干渉することはしてきません。
ですが、このミスズは一人で動いているわけではありません。
この計画のリーダーは、ミスズの世界のルリでした。
瑠璃を救うために無茶をし続けているナオミですが、ナオミの愛は決して一方通行のものではありません。
ルリまた、ナオミに対して純粋で一途であり、彼を救うことに人生を捧げていました。
その一端は本編のエピローグで描かれていますが、IFストーリーでもっと詳しく語られています。
実際にIFストーリーでは、本編でナオミに奪われた瑠璃の救助に協力した八咫烏が、それまで直実に協力してきたナオミの八咫烏ではなく、ルリが用意したものであると語られています。
これは、ナオミを救うために、ルリも試行を繰り返していたことを意味します。
ちなみに、IFストーリーでは三鈴の儚い恋も描かれています。
三鈴は中学時代の失恋経験から、次の恋では自分の気持ちに早く気づくことを心がけていました。
しかし、見守るうちに徐々に募らせていった直実への恋心に気づくのに遅れ、大好きな瑠璃と大好きな直実が恋人になることに苦悩します。
そんな苦しい思いが描かれているIFストーリーは、とても尊いです。
この物語のおかげで私は、わけのわからないサブキャラだった三鈴のことが大好きになりました!
感想
ここからは思うまま感想を綴ります。
この作品は見たほうが良いです!
少なくとも、本編映画鑑賞→IFストーリーの流れは踏んだほうが良いです。
お話として、ここまで見届けなければ物語は完結しません!
IFストーリーおすすめです!
人によっては、本編も原作を読めばよいのではないかと思われるかもしれませんが、私は映画を必須にしたいと思います。
というのも、文字情報だけでは感じ取れない部分を映画で感じることができるからです!
一つ例を挙げるなら、この作品が3DCGで描かれているという点です。
世界観として、ほぼ仮想世界が描かれているこの物語を、すべてCGで描くというのは、仮想感を押し出せているという点でとても良い手法だと思いました。
そして、CGであるにも関わらず、とても良く動きます。
ヌルヌルです。
その微細までこだわった映像は一見の価値アリです!
個人的には物語も良かったですし、おすすめできる映画です!
俳優さんが声優をやることに違和感がある人もいると思います。
私もどちらかというとそう言うタイプの人です。
ですが、本作ではあまり気になりませんでした。
皆さん意外と違和感なくやられています。
唯一怪しいのは浜辺さんですね。
声だけの表現に慣れていない感じを受け取りました。
ですが、瑠璃はあまり饒舌なキャラではないですし、声が合っていないというわけではないので、思ったほど気にはなりません。
もし声優に関して懸念がある人がいましたら、そこは大丈夫だと思っていただいて良いと思います!
あ、原作を読まなくて良さそうなことを記載していますが、もちろん読んだほうが良いです。
登場人物の心情などは、やはり原作小説に勝るものはありません。
余裕があれば読むことをおすすめします!
まとめ
いかがだったでしょうか?
ちょっと記事が長くなりすぎました。
反省しています。
あらすじこんなに細かく書かなくても良かったかもです。
本当は公開日翌日に見に行ったのですが、なんやかんやで記事にすることができず、結局色々小説まで消化してから記事にすることにしました。
ちなみに、例のごとくパンフレット購入しています。
中は以下のような感じです。
キャストのインタビューも載っていました。
監督などのスタッフの方のインタビューも載っており、読み応えあります。
制作秘話などは必見です。
公開前から気になっていた作品ですが、今回は当たりだったと思います。
まだ見ていない人はもうちょっと公開していそうなので、ぜひ見に行って見てください!
そして、小説の方もおすすめですよ!
それでは、今回はこのへんで!
では、また次回(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪
参考 HELLO WORLD公式HP: https://hello-world-movie.com/index.html
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